雨宮さんの日記

雨宮さんの日記です

異能力家族

コウタ
「俺は末永コウタ通称、能力はまだない」

コウタ
「はぁ!  俺の身体に流れる赤き血よ!  我の力を解放しろ!  たぁぁぁぁぁ!」

コウタ
「…ダメだ」

エリ
「アンタ、庭で何叫んでの?」

コウタ
「姉貴っ!  え、えっと…その…能力のトレーニングたまよ。俺も末永家の人間だ、絶対に特殊能力が使えるはずなのに、まだ何も使えないんだよ」

エリ
「ふーん、まあ努力は認めるけど、そんな力んで覚醒するもんでもないでしょ。適当にしときなよ」

コウタ
「くそう! 姉貴は既に能力に目覚めてるから俺の気持ちなんてわからないんだよ! 俺の能力はいったい何なんだ。いつ使えるようになるんだ! 」

エリ
「そんなことより、これ見て。ほらネイル部分が光ってるでしょ。私の能力の発光芽(はっこうが)を爪先に集中させて光らせてるんだ~♪」

コウタ
「そんな能力の無駄遣いするなよ!」

エリ
「えー、めっちゃ有効に使ってるじゃん!」

コウタ
「この女性の名前は末永エリ。俺の姉さんで7歳の頃に能力が覚醒した。能力名は発光芽、光を発生させることができる。光を集中させ、それを一点の指先から発射させると分厚い鉄板ですら穴を空けることが出来るらしい。正直羨ましい能力だ」

エリ
「この前、エリちゃんって輝いて見えるよねって言われたんだけどさ。実際に光ってるんだよねー。こうやって肉眼でわかるかわからないくらいに光を調整して、ほら二割り増しくらい可愛く見えるでしょう! すごい発見!」

コウタ
「なんて無駄な能力の使い方……」

みちこ
「こら、あんた達遊んでないでそろそろ夕食が出来るから手を洗ってきなさい」

エリ
「はーい」

みちこ
「またフライパンダメになったわね。最近年のせいか火力の調整が難しくてね」

コウタ
「母さん、またフライパンをダメにしたの!? 能力は使わないでちゃんとガスコロンを使ってって言ったよね!」

みちこ
「面倒だし火力が弱いのよ。フェニックスバーストの方がすぐに火が通るし」

コウタ
「この女性は俺の母親であり炎の使い手、末永みちこ。ちょっとフェニックスを身体に宿しているごく普通の母親だ。よく調理道具を消し炭にする」

みちこ
「ほら、コウタ。お父さんを呼んできて」

コウタ
「はいはい、まったく。フェニックスの加護を何て無駄遣いしてるんだ」

 

コウタ
「父さん。母さんがもうすぐ夕食だって」

たかふみ
「……わかった」

コウタ
「この口数の少ない男性は俺の父。末永たかふみ。この家の大黒柱で能力は」

たかふみ
「(今日の夕食はなんだ?)」

コウタ
「…っ! 父さん、直接脳に語り掛けないで、それびっくりするんだから。すぐそこにいるんだから肉声で話してよ」

たかふみ
「…悪かった。昔の癖でな」

コウタ
「俺の父さん。末永かたふみは脳に直接声をかけることができる。地味の能力だが、この能力の陰で救われた命は数知れず。少し尊敬している」

コウタ
「……はぁ、家族全員は特殊能力があるっていうのに。なんで俺だけ何の能力もないんだ。そりゃ能力覚醒のタイミングは人それぞれらしいけど」

コウタ
「母さん、父さんに声をかけてきからもう来ると思うよ……って! 何してんの!」


エリ
「お母さん、私がピーマン嫌いなのを知っててわざと野菜炒めにピーマン入れたでしょ!」

みちこ
「いい年して好き嫌いしてるんじゃないよ! ほーら、アンタの皿は特別にピーマン大盛りにしてあげる」

エリ
「頭にきた! こうしてやるシャインリカバリア!」

みちこ
「う、しまった、光で目つぶし! だけど、そんなことをして一体どうなるのかしらね」

エリ
「相手が怯んでる好きに、私の皿とコウタの皿を入れ替えれば解決」

コウタ
「なんで俺なんだよ! しかも根本的な解決にはなってないよ!」

みちこ
「そんな姑息な手まで使って、今日という今日はピーマンを山盛り食べてもらいますからね!」

エリ
「絶対いや! こうなったら力づくでも逃げてやる」

みちこ
「あら。母親の私に勝てるとでも思ってるのかしら。フェニックスの業火で骨まで焼いてあげようかいら」

エリ
「こっちだって、わが身に宿るイシュタルの光で照らして、この世から消滅させてあげる」

コウタ
「めちゃくちゃ物騒なこと言ってる。ってか母さんと姉さんが本気で喧嘩したら東京が半分無くなるからやめて」

エリ
「遠慮はいらないわよね母さん」

みちこ
「どの口が言ってるのかしら、ピーマンも食べれない半人前の貴方に私が倒せるの?」

コウタ
「もうやめてって」


たかふみ
「(コウタ、コウタよ。聞こえているか)」

コウタ
「こいつ、直接脳内に! と、父さん! 大変だよ、母さんと姉さんが喧嘩してこのままじゃあ東京は消滅しちゃうよ」

たかふみ
「(コウタ。トイレットペーパーをもってきてくれ、トイレに入ったはいいが紙がなかった)」

コウタ
「うるせえよ! 役立たず親父!」


ポチ
「わん!」

エリ
「あ、ポチが鳴いてる」

みちこ
「あらやだ。私ったらポチの餌やりも忘れて」

コウタ
「あああ、ポチ! 助かったよ! このままじゃあ東京が消滅することろだった」

ポチ
「わん?」

みちこ
「母さんも大人げなかったわ、ただしピーマンはちゃんと食べるのよ」

エリ
「はいはい、ちょっとだけね」

コウタ
「…ふぅ助かった。こういう親子喧嘩が起きると能力がない俺はいつも窮地に立たされるんだよな」

たかふみ
「(コウタ、紙はまだか。トイレから出られん)」

コウタ
「役立たず親父め」

 


コウタ
「…ごちそうさま」

エリ
「どったの、元気ないねコウタ」

コウタ
「そりゃあね、皆は能力があるのに俺だけ何もない。このまま覚醒しないで終わるのかな何て考えちゃって」

エリ
「そっか、まあ別にさ。現代で生きるのにおいてさ特殊能力なんて必要ないんじゃない。それに私なんて夜歩いてたら虫が寄ってくるし」

コウタ
「え、光の能力ってそういうのもあるの?」

みちこ
「母さんなんて、クシャミしたらうっかり金属を溶かしちゃうしね」

コウタ
「……風邪の時、近づかないでね」

エリ
「それに焦ってたって能力が覚醒するわけ名じゃないし。いちいち落ち込まないの」

コウタ
「そう…だよな。落ち込んで何かが変わるかけじゃないしな」

たかみふ
「コウタ…お前は俺の子だ、いつかその時が来る」

コウタ
「……父さん。ありがとう。らしくないよな、俺が落ち込むなんて」

エリ
「そうそう、コウタは元気が一番」

たかふみ
「部屋に戻る。やることがある」

みちこ
「母さんも後片付けをしなきゃ」

エリ
「私もゲームでもしてこようかな。どうコウタ、一緒にする?」

コウタ
「ありがとう、でもいいや宿題あるし」

エリ
「世界で一番優しい姉をもって幸せでしょ?」

コウタ
「はいはい」

ポチ
「わんわん!」

エリ
「ポチが吠えてる。どうしたのポチ? おなか痛い?」

コウタ
「ポチ、大丈夫か!? 苦しそうだぞ、びょ、病院」

ポチ
「ワオーーーーーーーーン!」

エリ
「え?」

コウタ
「ポチが、大きくなった。いや、大きくなりすぎ。しかも毛並みも銀色になって」

ポチ
「…これは、そうか」

エリ
「ポチが喋ったぁぁぁぁぁ!!」

コウタ
「手から光を出せる奴が驚くなよ!」

ポチ
「コウタ、それにエリ。どうやら我も能力に目覚めたようだ」

コウタ
「ポチも能力に」

ポチ
「どうやら、この姿に変化させると人語を操れるようだ。それに力もみなぎる」

コウタ
「か、母さん! ポチが、ポチがなんかおっきい狼っぽい姿になって言葉も話せて」

みちこ
「あーはいはい。いま洗い物してるからまたあとでね」

コウタ
「だめだ、母さんは細かいことは気にしない性格だった。ぜんぜん細かいことじゃないけど。だったら父さんに」

たかふみ
「(推しにスパチャしたいけど、もう今月のお小遣いがなくて。いや、まだへそくりがあったはずだ)」

コウタ
「おい親父! 心の声が能力で漏れてるぞ! しかもいい年して推しにスパチャかよ」

ポチ
「驚かせて済まない。敵意はないコウタよ。安心しろすぐに元の姿に戻る。どうやらこの姿はとてもエネルギーを使うらしい」

エリ
「あ、縮んでいつものポチに戻った」

ポチ
「わんわん」

コウタ
「くそ! ペットのポチですら能力が覚醒したというに…俺は…俺はなんてダメな息子なんだ」

エリ
「うーん、確かにペットに負けたってなったら落ち込むよね」

コウタ
「俺は。俺はきっとこのまま能力がないまま一生を終えるんだ」

たかふみ
「(コウタ。コウタよ)」

コウタ
「今度はなんだよ! 推しにスパチャしたらコメントスルーされたか?」

たかふみ
「(流れは聞こえていた。あいにく父はこの能力のおかげで耳がいいかなら)」

コウタ
「……父さん。ごめんな、俺みたいな能力のない息子で」

たかふみ
「(気にするな、お前は仮に能力がなくても自慢の息子だ)」

コウタ
「父さん、能力を使うときはめっちゃ喋るんだな。でもありがとう」

たかふみ
「(それはいいとして、光道路紅サヤカってVがいるんだけど、一緒に見ないか)」

コウタ
「見ねーよ! 俺を巻き込むな! ……う…頭が痛い」

エリ
「どうしたの、急に頭を抑えたりして」

みちこ
「まさかコウタ、覚醒が始まったのか」

コウタ
「頭が割れるように痛い…こ、これが…目覚め。うわあああああああ」

 

コウタ
「て…手が光っている。俺も能力に…ついに俺も…」

エリ
「おめでとうコウタ!」

みちこ
「今夜はお赤飯だね。もう夕食終わったけど」

エリ
「さあ、コウタの能力をお披露目といこうよ」

みちこ
「家の物を壊すんじゃないからね」

コウタ
「手が熱い…こ、これが…はぁぁぁぁぁぁぁぁ」

エリ
「手から何か落ちたよ」

みちこ
「これは唐揚げ?」

コウタ
「え? ちょっと待って。はっ!! たぁっ!」

エリ
「唐揚げがめっちゃ出てくる」

ポチ
「わんわん」

みちこ
「唐揚げを手から出せる能力みたいね」

たかふみ
「(能力名はレッドペッパーコカトリスとかどうだ?)」

コウタ
「そんなぁぁぁぁぁ! 俺の能力唐揚げなの!?」

 

 

ポチ
「そしてその後のコウタは」

コウタ
「はーい、熱々の唐揚げお待たせ。はい1200円ね。おまけに一つ付けてあげる」

ポチ
「学生でありながら、唐揚げ屋としてバイトをする日々を送った」

エリ
「一番現代でお金を稼げてるじゃん」

終わり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オーロラルビー

 

ゆりえ「たったら~、正義は愛と希望の人の思いやり~♪」

ゆりえ「うんうん、良い感じ。やっぱり正義のスーパーヒロインには主題歌が必要だよね」


ゆりえ「私は三田ゆりえ。16歳のどこにでもいる普通の女子校生。でも実は少しだけ普通じゃないんです。
    三田ゆりえは正義のスーパーヒロイン、オーロラルビーだったりするんです(照
    普段は正体を隠して生活してるけど、町にピンチが現れると頑張って解決したりしてるんですよ」

ゆりえ「たったら~、負けない正義のオーロラルビー♪」


ナレ「オーロラルビーは主題歌に憧れていた」

 

モブ少女「誰か助けてー」

ゆりえ「ハッ、女の子の助けを呼ぶ声。まさか悪の軍団が女の子を誘拐してるんじゃ」

ゆりえ「待っててね、いま正義のヒロインオーロラルビーが助けに行くから!」


モブ少女「どうしよう」

ゆりえ「どうしたの? 正義のヒロインオーロラルビーが助けにきたからもう安心よ」

モブ少女「自転車に乗っていたら、急に前に進まなくなっちゃったの」

ゆりえ「ま、まかせてオーロラルビーは何でも出来るんだから」


ナレ「オーロラルビーの特徴『自転車の外れたチェーンが直せる』」


ゆりえ「よしっと、はいこれで直ったから大丈夫」

モブ少女「わぁ本当だ。お姉ちゃん凄い」

ゆりえ「一度チェーンが外れると、また外れやすくなるから。その時はさっきみたいに直せばいいからね」

モブ少女「うん、次外れたときは自分で頑張ってみる!」

ゆりえ「それじゃねお譲ちゃん。チェーンが外れても人の道から外れたらダメよ」

ナレ「オーロラルビー良いことを言った風な雰囲気を出した」

モブ少女「ありがとう。コスプレのお姉ちゃん」

ナレ「オーロラルビーはコスプレ扱いされた」

 

ゆりえ「ふう、変身解除っと。ってもう、こんな町のハプニングじゃなくてちゃんとした活躍がしたいよ!」

ゆりえ「大体、正義のスーパーパワーを授かっても、この町ってあんまり事件起きないじゃん!」

ゆりえ「いや、いいんだけど。事件が起きないに越したことはないなけど!」

ナレ「オーロラルビーは、モラルと欲求の間で葛藤している」

ゆりえ「まあいいや、早くお母さんに頼まれたお使いを済ませようっと」


ゆりえ「愛と正義、マジカルパッションオーロラルビー参上! …うーん、ありきたりかな。語感は凄くいいんだけど」

ゆりえ「やっぱり今風ってなるとお洒落な感じを出したほうがいいのかもしれない」

ナレ「オーロラルビーは、登場時の決め台詞を模索中だった」


モブ男「おいおい、お前どこ見て歩いてんだよっ!」

ゆりえ「怖そうな男の怒鳴り声。これは事件、恐喝、犯罪、殺人! 私が行かないと!」

ゆりえ「よし、オーロラルビーに変身ね! 待っててね皆!」

ナレ「オーロラルビーは、編集点と撮れ高を意識していた」


モブ男「お前、どこに目をつけてんだ!」

モブ女「す、すみません」

モブ男「まったく、危うく車道に飛び出すところだったじゃねーか」

モブ女「すみません、スマホに通知が来ちゃってつい」

モブ男「気をつけろよ。歩きスマホは条例違反。立ち止まってから確認しな」

ゆりえ「…あれ? もう、私は出て行かないほうがいいよね」

ナレ「オーロラルビーの特徴『空気が読める』」

ゆりえ「ふふ、もう私の出番はないようね。この町の未来も明るいのかしら」

ナレ「オーロラルビーは格好良い感じに無理やりしめた」

ゆりえ「いつか、私が本当に必要ないときが来るのかもしれない。でもまだ…いいえ、なんでもないわ」

ナレ「オーロラルビー回収する予定のないフラグをとりあえず立てた」

 

ゆりえ「ああああああ、私さスーパーヒロインだよ。不思議なパワーとかあるんだよ! 悪の軍団とかいないの!」

ゆりえ「もっとこう町を破壊して、地球を支配しようとする輩どもだよ。現れなさいよ残虐非道な集団さんよ」

ナレ「オーロラルビーは荒んでいる」

ゆりえ「いけないいけない。早く買い物をしないとお母さんに怒られちゃう」

ゆりえ「あれ? パトカーの音?」


モブA「武装集団が銀行に人質をとって立てこもってるみたいだぜ」

モブB「マジかよ。だから警察が沢山いるのか」


ゆりえ「き、きたあああああ! いやあ待ってました残虐非道な事件。これこれ、やっと私の本当の活躍の場ね!」

ゆりえ「変身して駆けつけない。とりあえず正体ばれないようにあっちの茂みで変身しなきゃ」

ゆりえ「よし、このオーロラーストーンを掲げて」

ナレ「オーロラルビーは、一ヶ月前から変身ポーズを考えていた」

ゆりえ「愛と! 正義と! 聖なる光! オーロラ!」

ゆりえ「ピカーン、きら、きら、きららら。オーロラルビー!」

ナレ「オーロラルビーの特徴『効果音は自分』」

ゆりえ「よし、早く行かないと!」

 

強盗A「おらおら、俺は悪い強盗だ。前らは人質だ。警察には逃走用のヘリを要求したぜ」

強盗B「アニキ、ヘリを要求するのはいいんですけど。誰かヘリを運転できるやつっていましたっけ?」

強盗A「大丈夫だ! ゲームで何度か操縦したことがある」

強盗B「さすがアニキ!」


女の人「この人たちほって置いても自滅しちゃうんじゃ」

女の人「いやでも、まだこの銀行には人質が十人以上いるし怪我をさせないようにしないと」

女の人「人質は私一人でもいいでしょう? せめて子供やお年よりは開放してあげて」

強盗A「うるせーよ、人質の癖に口出しするな。人質は多いほうがいいだろう? それともお前が死んで人質の数を減らすか?」

女の人「…っ」


ゆりえ「待ちなさい! 人質には手を出させないわ!」

強盗A「だ、誰だ!」

ゆりえ「誰ですって? うふふ。うふふふふ。うふふふふ」

ナレ「オーロラールビーはこういうシチュエーションに憧れていた」

強盗A「気持ち悪い笑いしやがって、しかも変な格好で」

ゆりえ「愛と正義! 光の使者、オーロラr」噛む

ナレ「オーロラルビーの特徴『肝心なところで噛む』」

強盗B「オーロラル? 正義のヒロイン気取りかい? お譲ちゃん」

ゆりえ「そうオーロラルビー。正義のヒロイン。貴方達を倒して人質を助けにきたわ」

ナレ「オーロラルビーは強引に名前を訂正した」

強盗A「そもそもどこから入ってきやがった」

ゆりえ「そ、それは私のマジカルパワーを使っただけよ」

ナレ「オーロラルビーは裏口のドアを叩き壊していた」

強盗B「おっとっとお譲ちゃん。威勢がいいところ悪いがこいつが目に入らないのかい?」

女の人「オーロラルビーさん。この人たちは銃で武装しています。逃げてください!」

強盗A「そういうことだぜ。さてお前も人質の仲間入り。あるいは、ここで最初の被害者になるか」

ゆりえ「撃ってみればいいじゃない? そんな銃ごときじゃこのオーロラルビーにダメージを与えられないわよ」

強盗A「ほう、だったら試すしかねぇなっ!!」

女の人「きゃ」

ゆりえ「マジカルパワーの前には銃弾なんて、水鉄砲と同じよ」

強盗B「アイツ銃弾を素手で掴みやがった」

強盗A「だったら俺ら二人から一斉に撃たれたらどうなる? おい、コイツを殺せ」

強盗B「了解! くたばれ譲ちゃん」

ゆりえ「マジカルガード!」

ナレ「オーロラールビーはどうしても『マジカル』という単語を定着させたかった」

強盗A「コイツ、銃弾を受けても平気なつらしてやがる」

ゆりえ「オーロラガードは、まさにオーロラ。月のカーテンという別名のように光の壁が守ってくれる」

ナレ「オーロラルビーは、この日のためにウィキペディアでオーロラについて調べていた」

強盗A「くそう! 本当にマジカルパワーを持ってるみたいだな」

ゆりえ「そうよ! マジカルパワーよ!」(嬉しそう

強盗A「だったら、こうやってマジカルパワーを持たない一般人を撃つしかないな」

ゆりえ「なんてことをマジカルパワーを持たない人は、銃を撃たれたら大怪我をしてしまうじゃない」

ナレ「オーロラルビーは、『マジカル』という単語をさら定着させたかった」

強盗A「この女が殺されたくなければ、さっさとこの場から消えろ」

女の人「オーロラルビーさん。私はどうなってもいいから。この強盗たちを倒して」

強盗A「そんなことが出来るかな? 正義のヒロインさんよ」

ナレ「強盗もノリノリだった」

ゆりえ「な、なんて卑怯。でもそんな卑怯な人たちはこのオーロラルビーがお仕置きしてあげる」

強盗A「何をする気だ」

ゆりえ「オーロラルビーは、光の力で人々を守る力。くらえ、オーロラーエクスプロージョン」

ナレ「オーロラエクスプロージョンとは、ただの蹴りである」

強盗A「早い! ぐはぁ!」

強盗B「アニキ!」

女の人「すごい、強盗が銃を落とした」

ゆりえ「さあ、もう終わりよ。正義のスーパーヒロイン。オーラルビーは悪に決して負けないわ」

ナレ「オーロラルビーは、名前を覚えて貰いたい若手芸人のように必死だった」

ゆりえ「さて、悪い人たちにはお仕置きよ! 覚悟しなさい!」

強盗A「うわああああ」

ゆりえ「さて、あとは警察の仕事ね。それじゃあオーロラルビーは」

女の人「ありがとうオーロラルビー!」

少女「ありがとうコスプレの人!」

ナレ「オーロラルビーはコスプレの人になった」

 

 

 

 

 

 

悪の幹部会議


帝王「今日、お前たちに集まってもらったのは他でもない。あの忌々しいアームズのことだ」

頭脳キャラ「アームズ、我々の邪魔ばかりする小賢しい奴らの集まりか」

エロい女「でもでも、私たち八旗団(はっきだん)の一人、灼熱の竜炎がやられたわけでしょ。案外強いやつらなんじゃない?」

筋肉キャラ「ふん、竜炎は我々八旗団の中で最弱の野郎だ。俺の手下のほうがまだ強いと思うぜ」

頭脳キャラ「今はそんな話をしてるのではない。貴様は脳まで筋肉が詰まってるのか。単細胞が」

筋肉キャラ「なんだとこら! 殺されてぇのか!!?」

エロい女「はいはい、喧嘩は余所でやって頂戴。それで、ブラガイダム様。私たちを集めた理由というのは」

チャラキャラ「そうだぜ、俺たち八旗団がこうやって揃うのは何年振りだっけか? もっとも一人だけ永久に欠席だけどなぁ?」

帝王「人間と思って侮っていたが、八旗団の一人がやられたのも事実」

筋肉キャラ「簡単な話じゃねーか! そいつをぶっ殺して地球を侵略すればいい」

無口女「なに殺していいの?」

チャラキャラ「へっへー! だったら俺様に任せてくれないかい? 明日にでもアームズの生首を土産に持ってきてやるぜ」

筋肉キャラ「抜け駆けか? だったら俺が行く。ちょうどむしゃくしゃしてたところだ」

チャラキャラ「ああん? テメー、俺の獲物を横取りする気かぁぁ?」

ベテラン「やめんか馬鹿者。会議中だぞ」

エロい女「そうよ、暑苦しいったらありゃしない」

筋肉キャラ「くっ」

チャラいキャラ「へっ、冷めちまったぜ」

帝王「竜炎もそうやって、奴らを甘く見てやられた」

筋肉キャラ「といってもただの人間だろ?」

頭脳キャラ「そのただの人間が、八旗団灼熱の竜炎を倒せると思ってるのか」

ベテラン「ただの人間ではないと、しかし私たち魔族に抵抗できる人間など聞いたことがない」

帝王「そう、奴らは私たちに対抗できる何かがあるということだ」

チャラキャラ「まどろっこしーねー。そんなの直接見て確かめればいいだろうが」

無口女「私が行く」

チャラキャラ「ガキは黙ってろ」

無口女「黙れ、二度目はない」

頭脳キャラ「しかし、氷晶のマリンさんが行くのは案外ありなのでは。彼女なら隠密行動に向いています」

無口女「決まり、私が行く」

チャラキャラ「おい待てガキ、俺の獲物を横取りか?」

無口女「死にたいの? 二度目はないといった」

チャラキャラ「今日はおしゃべりじゃねーかガキが!!!」

無口「氷血斬刀(アイシクルエッジ)」

チャラキャラ「一瞬で俺の体に…ぐぐっ! 貴様ぁぁぁ!」

無口「貴方じゃ私に勝てない。死ね」

チャラキャラ「上等だ! だったら俺も本気を出させてもらうぜ!」

頭脳キャラ「はーい。そこまでにしてもらってよろしいですか?」

無口「迂闊…動けない」

チャラキャラ「くそったれが! 邪魔するなアスラル!」

エロい女「今のは、彼の能力?」

ベテラン「ああ、血の宴(ブラッド・ジ・スカーレット)八旗団最強の能力者アスラルの力だ」

エロい女「おー、怖い怖い」

頭脳キャラ「喧嘩はいけませんよ。マリンさん、そしてザスティンさん。わかりましたか?」

無口「わかった。喧嘩はいけない」

チャラキャラ「おい! 俺は納得してねーぞ! アイツ! あのガキをやらせろ!」

頭脳キャラ「おやおや、聞き分けがない人は少々お仕置きが必要ですね」(最後怖くなる)

チャラキャラ「わ、わかったよ。ちょっとカッとなっちまったんだ」

帝王「魔界最強の八旗団が一人欠けた。アームズを侮ってはいけない」

エロい女「ブラガイダム様、さっきからあれしか言ってなくない?」

ベテラン「ああ、会議が進まないからお困りになられてるようだ」

筋肉キャラ「俺空気じゃね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

異世界転生された後

アルト「はっ! たぁ! やっぱりこの当たりはモンスターが強いな。空からも! バルステッドさん、飛行モンスターをどうにかしてください!」

バルステッド「OK、空に轟く雷鳴よ! 怒りの刃となり貫け! アークドサンダー!」

アルト「バルステッドさんありがとう!  これで、地上の敵に集中できる!  くらえ!  たぁ!」

オーフェン「チャンスだな!  はぁぁ、恨むなら、俺と出会った運命を恨め!  奥義、曉・千巌爆斬(せんがんばくざん)」

アルト「オーフェン、ナイスだ!  あとは、敵の親玉だけ!  たぁ!  …よし、倒した」

バルステッド「……」

オーフェン「……」

アルト「ど、どうしたんですか二人とも?」

バルステッド「アルト君、あれ言わないと」

アルト「あれ?」

オーフェン「ほら、俺らは待ってんだから早くしろよ」

アルト「えっと、何をですか?」

バルステッド「あれって言ってたらあれだよアルト君、勝利の決め台詞だよ」

アルト「き、決め台詞?」

オーフェン「そうそう、トドメを刺した奴が言うってのが、そっちの世界のルールなんだろ?」

アルト「いや知らないよ!」

オーフェン「何だよ、お前は日本って異国の地からやってきたんだろ?  前の英雄は、俺達に決め台詞って文化を広めていったんだ知らないわけないだろ」

アルト「ええ、先代の英雄が!?」

バルステッド「そうだな、いや決め台詞というものは素晴らしい。最初は照れもあったが、いざやってみるとこれがなかなか。やる気にも繋がるしな」

オーフェン「俺なんて、心無し技の威力も上がった気がするからな」

アルト「絶対に気のせいだって」

バルステッド「とにかく、先代の英雄が広めていった文化を蔑ろにするわけにいかない。集団としての士気も高まるし、やらない理由はないだろ?」

アルト「ぼ、僕はいいですよ。きゃ…キャラじゃないし。別に二人がやるなら止めないよ」

オーフェン「バカか、それじゃ士気が落ちるだろ!  それにイベント戦闘の勝利の時はどうするんだ、イベント戦闘は全員が台詞を言うのが日本のルールだって先代の英雄が言っていたぜ」

アルト「…先代の英雄め余計な事を。っていうか、イベント戦闘ってなんですか!?」

オーフェン「俺もよくわからんが、重要な敵を倒す戦いをイベント戦って言うらしい」

バルステッド「恐らく日本の言葉で重要なっていみなんだろうな。気が引きしまる」

アルト「と、とにかく。僕はキャラじゃないからやらないですから!」

バルステッド「けど一度試して見るのがいいかもしれないな?  私も最初は抵抗があったかけどすぐに慣れた」

オーフェン「そうだな北の山にいくまでには、アルトの勝利決め台詞を決めておきたいところだな…ん?」

バルステッド「…どうやら敵のようだな」

アルト「よし」

バルステッド「まったく、次から次へとキリがないな」

オーフェン「こんな奴ら、退屈凌ぎにもならねえな」

バルステッド「……」

オーフェン「……」

アルト「え?  なになに?  まさか…」

バルステッド「折角だし戦闘前の台詞を慣れていこうと思ったからな。アルト君待ちだ」

オーフェン「そうだな、まずは慣れだな」

アルト「だからいいって、ほらモンスターが来るよ」

バルステッド「なーんかやる気にならないなぁ」

オーフェン「俺も俺も、リーダーがこんなんじゃな」

アルト「わかった、わかったやるよ!」


アルト「て、敵がきた頑張るぞ」

バルステッド「もっと格好よくハキハキと」

アルト「敵がきたー!  頑張るぞー!」

オーフェン「台詞のテンポが悪い、もう一回!」

アルト「敵がきた、頑張るぞっ!!」

オーフェン「おおー」

バルステッド「まずまずってところだな」

アルト「早く戦ってよ!?」

バルステッド「はぁ!  たぁ!  くらえ魔翔弾!」(コンボっぽく)

オーフェン「はっ!  どりゃ!  巌刹斬!(がんせつざん)」(コンボっぽく)

アルト「たぁ、やぁ」

バルステッド「そろそろ終わりにするか」(必殺技のカットイン)

アルト「なんか、演出入ったけどなにこれ」

オーフェン「そりゃあ、リミット技よ」

アルト「何言ってるんですか!?」


バルステッド「そろそろ終わりにするか。はぁぁぁぁ、主は望む、渇望せしは業火の柱。主は願う、それは剪定(せんてい)の滅び。グランドブラスター!!」

アルト「あれ、別に炎の魔法じゃないよね!?」

バルステッド「…ふぅ。全く服が汚れちまった」(勝利台詞)

オーフェン「くそう、トドメを取られちまったか。俺も新しい勝利台詞を試したかったのにな」

アルト「皆なんなの、どうしたの!?」

バルステッド「おや、また大魔導の叡智(えいち)に近づけたみたいだ」

アルト「今度は急にどうしたの」

オーフェン「レベルが上がったみたいだな」

アルト「レベルぅぅぅぅ!?」

オーフェン「まったく、お前は日本人なのに何も知らないんだな」

アルト「いや、わかるけど、わかるけどさ」

バルステッド「アルト君。そんなんじゃ、北の山の魔氷のゴーレムを倒せないかもしれないぞ」

オーフェン「これは、北の山につくまで勝利台詞の特訓だな」

バルステッド「ついでに、戦闘前とレベルアップも習得しておいてくれよ」

アルト「僕はそんなキャラじゃないんだー!!?」

 

バルステッド「そして、一ヶ月後」


オーフェン「く、こいつかてぇな。巌刹斬がびくともしないぞ!」

バルステッド「アルト君、そっちに行ったぞ!」

アルト「任せて!  たぁ!  やぁ!  いくぞ、はぁぁぁぁ!  この技なきっといける。アルト流戦技セカンド!  覇王爆滅昇(はおうばくめっしょう) 」

オーフェン「さすがアルト、魔氷のゴーレムを倒しやがった」

アルト「僕達は、こんなところで立ち止まるわけにはいかない」

バルステッド「ちゃんと勝利台詞も言ってるな、特訓のかいがあったな」

アルト「また少し、皆を守れる力がついたかもしれない」(レベルアップ)

 

語りオーフェン
そして一年後。アルト達の活躍により、魔王は討伐され世界に平和が訪れた。役目を果たしたアルトは元の世界へと帰り。普通の高校生に戻った。

友人1(バルステッド役の人がやる)
「最近買った英雄ファンタジアめっちゃ、面白いよな」

友人2(オーフェン役の人がやる)
「戦闘中めっちゃ喋るし。たださ、マジの戦闘の時は技名とかやってらんないだろうな」

友人1
「確かに、意味ないしな」

友人2
「ゲームの演出かな、ちょっとリアリティ薄いけど。なぁアルトはどう思う?」

アルト
「そりゃ士気があがるから言うだろ普通」

 

 

 

日記の更新とパズルのこと

謎パズルを色々と買ったりクリアしたりしました!
いやぁ、パズルは癒しよやっぱり!

 

 

一つ目はこれ❗

木で作られたパズルボックス

仕掛け箱の様にカラクリを解いて中にある宝箱を取り出すゲームです❗

 

ネタバレ厳禁なので、途中と写真は見せられないのですがなんとかクリアしました❗(本当よ!)

 

 

そして、2つ目はこれ

 

写真集をモチーフにした謎解き!

これもやるの楽しみです!

 

隙間時間にちょいちょい進めます!

 

 

パソコンを買い替えたので、色々挑戦してみた!

お久しぶりです。ズボラな日記を書いてる雨宮です。
時間がないのは言い訳として、そろそろ週一のブログ更新を復活させたいと思います。

 

最近の大きな変化は、パソコンの買い替えです!!!!


そんなわけで、今日は先日パソコンを買い替えたので色々やることが増えました。

かなりのスペックアップです。

さすがに、最新のパソコンではないのですが以前の雨宮パソコンから比べて三倍の性能をしています。小学生的算数理論でだいたい三倍です!

 

大きく変わった事と言えば、グラフィックボードが GTX1060 から GTX3060ti に変わった事ではないでしょうか? ほら、三倍だよ三倍(小学生的算数で)

 

私はDAZ studio など3DのCGを作ることが多かったのですが

コイツのレンダリング出力が3時間かかるレベルだし、カメラ移動すると30秒くらいフリーズするし、当初はこんなもんかと思っていたけど


グラボを変えてから、ありえないくらいサクサクに動く。
原始時代から現代にタイムスリップしたくらいの感動だった。

そんなわけで色々出来ることが増えたと思い色々な事に手を出しました。
まずはAIイラストをちょっとやってみました。

ポケモンのユウリたそ

なんか色々と凄い時代になったなと痛感しました。


トトリちゃん

軽く触った程度なのでポーズなどは指定していません。
それでも、新しい時代がやってきた感は否めません。


私は古い人間なので、手書きのイラストが減るかもと絶望懸念しましたが
何枚か出力してみて、どちらの良さもあるということがわかりました。

例えば音楽ライブで、バンドがいたとしましょう。
もう演奏は曲データだけ流して、ボーカルだけ歌えばいいじゃんという時代にならなかったように、住みわけができていくと思います。
今でもギター、ベース、ドラムを練習してライブで楽しんでるグループは多いです。

上手くは言えませんが、そんな感じになっていくのではないでしょうか?

私もシナリオを副業で書くことがありますが、チャットAIの登場はかなり絶望した部類の人間です。それでもこの進化は止まらないと思います。だからと言って、自分の腕を怠けさせてはいけないと思った出来事でございますマル




 

 

 

ジャンプ漫画のトーナメント二回戦にありそうなシーン

ジャンプのバトル漫画のトーナメント二回戦でありそうなシーン

 

カイト 主人公の良きライバルキャラ

ビルマ 今回のかませ

実況 女のつもりで書いたけど男でも可能

ヤマト 主人公という役目のモブ

ミカド ヒロインという役目のモブ

モブA

モブB

 


ミカド「もう、ヤマトがもたもたしてるからカイト君の試合始まってるよ」

ヤマト「しょうがねえだろ。あのくそじじいが絡んでくるんだから」

ミカド「ほら急いで」

ヤマト「大丈夫だって、カイトがそう簡単にやられるかっての」

 


モブA「なんだあの技は!?」

モブB「へへっ、さすが全大会のベスト4を決めたビルマだぜ」

実況「おーっと! 試合会場を包む炎の渦っ! これはビルマ選手の得意技『フラムバルト』!」

実況「しかも全大会よりも、数段とパワーアップしております!!」

実況「対戦相手のカイト選手、これは苦しい戦いになったか!」

ミカド「なによこれ…炎がカイト君の周りを」

ヤマト「おいおいカイトの奴。マジで大丈夫かよ」

 

カイト「…くっ。炎を操る能力者とは聞いていたが、まさかここまでとは」

ビルマ「どうしたぁ? 逃げ場がもうないぜ。得意の風はもうギブアップかぁ?」

カイト「言わせておけば、くらえ! 烈風徒手!」

ビルマ「無駄だ、お前の速いだけの風の正拳なんてな。俺様の炎の前ではただの赤子のこぶしよ」

カイト「ダメだ、この炎の壁。かなりやっかいですね」


実況「カイト選手! トーナメント一回戦で見せた超スピードの烈風徒手ビルマ選手には当たらない!」

ビルマ「はっはっは! お前の弱点はリーチの短さだな。さっさと降参しろ。命までは取らんぞ」

カイト「降参はしませんよ。何か…アイツの炎を破る何か手を考えないと」

ビルマ「さて、そろそろこっちの番だ! このフラムバルトは防御の技だけじゃないんだぜ!」

実況「ビルマ選手の両腕に炎が集まってくる! いったい何を繰り出すのか」

ビルマ「お前が風の拳なら、俺は炎の拳ってやつだ! うおおおおお!」

カイト「手から火の玉が! ぐあああああ」


ミカド「カイト君!」

ヤマト「あの炎、遠距離攻撃かよ」

実況「ビルマ選手の炎の拳は、火の玉となってカイト選手を直撃した!」

カイト「…見かけによらず早いですね」

ビルマ「ほう、俺の攻撃を受けて立ち上がるとは。さすがと言っておこうか」

実況「カイト選手、まだ戦闘続行の様です。ですが、ダメージはある模様」

ビルマ「さあて、どんどんいくぜぇぇぇ!!」

実況「ビルマ選手、次々に両手から火の玉を繰り出していく」

カイト「…くっ! 避けきれない。だったら!」

実況「おおっとカイト選手! なんと火の玉を避けようとせず、直接ビルマ選手へ向かった!」


ヤマト「なるほど、下手に避けるよりダメージ覚悟で突っ込むってわけか」

カイト「よし、この距離なら烈風…なにっ!」

ビルマ「俺に炎の壁があることを忘れたか? この試合場すべては炎の渦だぜ」

カイト「地面から炎の渦が! ぐああああああ!」

実況「カイト選手、ビルマ選手のフラムバルトを直撃したああああ!」


ミカド「カイト君!」

ヤマト「あの炎、攻撃にも防御にも使えるってわけか」


カイト「な、なるほど…距離を取ったら火の弾で攻撃。距離を詰められたら炎の壁ってわけですか」

ビルマ「はっはっはぁ! どうした自慢の風も俺の炎の前では手も足も出ないか?」


ミカド「ヤマト! カイト君このままじゃ…あんな相手勝てっこないよ」

ヤマト「…へっ、カイトがこんなところで負けるわけないだろ」

ミカド「でも攻撃が届かないんじゃ」

ヤマト「カイトの風は、まだまだこんなもんじゃねぇ」

ミカド「…カイト君の?」

ヤマト「あの目を見てみろよ。カイトの奴、まだ諦めちゃいねえだろ」

 

カイト「はぁはぁ…この会場のどこかでヤマトが見ているんだとしたら。こんな無様な姿見せられないな」

カイト「僕は、ヤマトと決着をつけるまで負けるわけにはいかない」


ビルマ「どうした? 場外にでも出て降参したらどうだ?」

実況「火の玉の乱打の前に、カイト選手は防戦一方だ!」

カイト「考えろ、奴に近づく方法を…」

ビルマ「しぶとい奴だ! だったらとどめといくか。はあああああああ!」

実況「ビルマ選手、再び両腕に炎の渦を集める! でも炎の量は先程までと比べ物になりません!」

ビルマ「骨一つ残さず、この世から焼き消し去ってやるぜ!!」

カイト「…風よ!」

ビルマ「フラムボルケーノ!!」

実況「なんとっ! ビルマ選手の炎の渦が試合会場全てを包み込んだああああ」

 

ビルマ「ふん、俺にこの技を使わせたことは褒めてやろう」

実況「…会場を包んでいた炎の渦が消えました。そこにはカイト選手の姿はありません」

ビルマ「はっはっはっ! 本当に骨まで消しちまったようだな」


ミカド「そんな…カイト君」

ヤマト「おい、上を見ろ」


カイト「はぁっ! 烈風徒手!」

ビルマ「なに上だと! しまった防御が間に合わねぇ!」

実況「なんとカイト選手上空に逃げ攻撃をかわしていた! そしてそのまま上空からビルマ選手めがけて得意の烈風徒手だ!」

ビルマ「ぐあああ!」

カイト「風を甘く見ないことですね」

ビルマ「…うっ、貴様ぁどうやって! まさか!」

カイト「僕が風を身に付けるのは、何も拳だけじゃありませんよ」

実況「カイト選手、足に烈風徒手と同じような風が舞っている」


ヤマト「足に風を纏いやがったのか、俺と戦った時はそんな技使ってなかったのに」

ミカド「カイト君も、以前のカイト君と違うってことね」


ビルマ「ふん! 足に風を纏ったからと言ってなんだ。逃げるのが上手くなっただけか!」

実況「ビルマ選手、再びカイト選手と距離を取った! 先程と同じスタイルだ」

ビルマ「さっきは大技で渦を消しちまったが、距離を取れば…なっ!」

カイト「はぁっ!!」

ビルマ「ぐ! は、はやい…早すぎる…!」

実況「全身に風を纏ったカイト選手、先程とは比べ物にならないスピードだ!」

ビルマ「ちくしょおおおおおお! 当たれ当たれぇぇぇ!」

カイト「ふっ、はっ、」(避けてる感じ)

実況「ビルマ選手の攻撃を次々にかわしていく!」

カイト「僕の攻撃は、早いだけです」

実況「カイト選手! ついにビルマ選手の後ろを取ったぁぁ!」

カイト「ですが、世界で一番早い」

ビルマ「俺が! 俺がこんな奴に!」

カイト「烈風徒手!!」

ビルマ「うぐ…」

実況「カイト選手の烈風徒手ビルマ選手を直撃! ビルマ選手ダウン!!」

実況「10カウントで起きなければ、カイト選手の勝利です…10…9」←以下カウント続ける


ミカド「やったやった! カイト君勝ったよ」

ヤマト「当たり前だ、アイツとは決着をつけなきゃならないからな」


実況「…4…3」


カイト「僕はこんなところで負けるわけにはいかない」


実況「…1…0!! カイト選手の勝利です! 二回戦最初の試合はカイト選手の勝利に終わりました」